毎回の食事の準備はたいへんです。頭を悩ませている人は多いですよね。「今日は何を作ろうか~」
冷蔵庫の中身を見て、早く使いきったほうがいい食材などを確認して、レシピをひねり出します。
でも、できれば、いつもと同じレシピは避けたい。
クックパッドに食材を入力し、検索します。
たくさん表示されますが、いまいちピンときません。
何か、いい方法はないだろうか~
この作業を全部、コンピューターがしてくれる時代が到来しそうです。
コンピューターがレシピを考える
2014年12月、西麻布で「IBMコグニティブ クッキング」というイベントが開かれました。
このイベントは、コンピューターが考え出したレシピをフランス料理のシェフが作って、提供するというものです。
このイベントに使われたレシピを提案するシステムの名前を「コグニティブ・コンピューティング・システム」といいます。
コグニティブは英語で「Cognitive」と表記され、認知・認識という意味があります。
そして、このシステムにはIBMの創設者にちなんで「IBM Watson」という名前がつけられています。
このシステムは、膨大なデーターをコンピューターが自ら学習・分析して、答えを導き出すシステムです。
すでに、医療の分野でも活躍しているシステムです。
コグニティブ クッキング システム
西麻布のイベント時は、このシステムに、世界中の食材と味、そして9000種類のレシピが登録されました。
そして、そのシステムは、そのすべてのデーターを分析し、シェフが入力したキーワードに応じて、今までにないレシピを、提案しました。
コンピューターの独創的なレシピの提案を、シェフも楽しんだようです。
そして、人間には思いつかない独創的なフランス料理にイベントの参加者は驚きました。
コグニティブ搭載のレシピ提案アプリ
もしこの「コグニティブ システム」が、クックパッドや農協と連携すれば、冷蔵庫の中身と、調理技術と、その日の天気と気分などから、システムが自動的に必要な人数分の料理をつくるレシピを考えてくれます。
さらには、スーパーのクレジット決済で購入した食材が自動的に入力されたり、塩分・カロリー計算もコグニティブ システムが自動的に考えるでしょう。
さらにさらに、腕などに装着して、体の健康状態を常にデーターにして蓄積する、ウェアラブルセンサーとの連携によって、年齢や体の健康も考慮に入れたレシピの提案もするでしょう。
昨今のIT分野の発展はめざましいものがあります。
近い将来、タブレット用・スマホ用のコグニティブ システムを搭載したアプリが登場するのも、夢ではありません。
毎回の料理を考えることが苦痛な人にとっては、ストレス軽減の効果は大きいでしょう。
さらに、レシピを考えていた時間は、有効利用できます。
でもその反面、最近、漢字を書けない日本人が増えています。
自動車も自動運転してくれる、本当の意味の「自動車」が開発されていますし。
人間は、ますます頭脳を使うことが、なくなって大丈夫か。