玉子スープでどうして失敗してしまうのでしょう。
冷凍卵が流行っていますが、でも、雨が降ったりして肌寒い日は、温かいふわふわスープもいいかもしれません。
でも、ふわっふわの卵スープを作ってみたのだけれど、大失敗してしまった経験がある方は少なくないでしょう。
失敗すると、スープが黄色っぽく濁って、香りが良くないスープになってしまいます。
どうしてでしょうか。
卵が固まる温度
生たまごは、冷蔵庫から出して、器に割り入れた時は、ご存知のように液状ですね。
でも、生卵を、フライパンなどで加熱する、または、熱湯に入れるなどしますと、固形に変化します。
水は、冷凍庫に入れて冷却すると、固形状に変化するので、反対ですね。
これは、卵に含まれている「たんぱく質」性質によるものです。
固まりだす温度は、卵に含まれている、塩分などのミネラル成分や、含まれている「たんぱく質」の種類によってさまざまです。
でも、おおよその温度は、約70度で固まり始め、80度以上で完全に固形状になります。
ちなみに、60~65度程度ですと、一部のたんぱく質だけが凝固して、葛湯のような、ジェル状になります。
レモンティーにミルクを入れると、ミルクが固まる現象も、
豆乳に「にがり」を入れると、固まって豆腐が出来上がるのも、
同じ、「たんぱく質」の変性によるものです。
どのように変性するのでしょうか。
超簡単に説明しますと、たんぱく質の分子構造が変化して、水分が締め出されることによって、固くなります。
この性質を上手に利用したソースもあります。
・オランデーズソース(バターとレモン汁で変性させる)
・アングレーズソース(熱で変性させる)
失敗しない卵スープのテクニック
ここまでお読みいただいて、たまごの固まる温度がわかりましたね。
完全に固めるには80度以上に加熱しなければなりません。
でも、あまり固めると、フワッフワではなくなります。
まず、たまごを器に割り入れて、よく溶きます。
つぎに、スープを強火にかけます。
沸騰直前になったら、箸で鍋の中のスープをクルクル回転させます。
あまり勢いよく回転させなくて大丈夫です。
こぼれたり倒したりしないよう注意してください。
強火のまま、スープを回転させながら、溶き卵を高い位置から、細く垂らしながらスープの中へ少しずつ注ぎます。
火が強くて吹きこぼれそうなときは、溶き卵を入れるスピードを速くするか、少し、火を弱めてください。
全部注ぎ終わったら、すぐに火からおろして火を止めます。
お疲れ様でした!完成です!
あたたか~い、玉子スープをお楽しみくださいませ~